早野剛史 オフィシャルブログ

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STAUT TSC67M–STを解説!

2022-12-23 23:38:01

 今回は、スピニングモデルが続いた為箸休め的な感じでベイトモデルの「TSC67M–ST」のモデルを解説していきたいと思います。


 初回STAUTシリーズで、スパイラルガイド搭載(左回り)でシェイキング、PEラインでのカバー撃ちセッティングという異端児的存在のロッドです。

 

ベースで使用するラインはサンラインのキャストアウェイ1.5〜2号がメインラインに。


そもそもベイトタックルでPEライン?と思われる方も多いかと思いますが、霞水系や利根川水系でカバーを撃っているとベイトフィネスのカバータックルで使用しているフロロ12−14ポンドではウッド系カバーについているバスを掛けても取れないというジレンマからラインシステムの見直しからスタートしたのが開発のキッカケです。


 意外にウッド系のカバーって木の幹周りでフロロ12ポンドとかで擦られると結構ラインブレイクが起きるんですよね。

2022バサクラでもフロロ12ポンドとPE1.5号のラインシステムを使い分けてカバー撃ちというのがメインパターンの一つでした。

 そこでPEにしちゃえば良いんじゃない?っという事でベイトタックルにPEラインの導入がスタートするのですが、問題も多発しました。

 

 まずはティップへの糸絡み。上向きガイドで、ソフトティップのソリッドとかだと糸絡み率が極端に上昇し、キャスト直後やフロッグロッドと違いアクション中は中段〜上段でシェイクして誘う事が多いベイトでのPEゲームなのでティップを下げてアクションするフロッグゲームと違って PEが絡むリスクが高かったんですね。


 そして何より「ラインの比重」。フロロラインと違い、ラインに重さのないPEラインなので圧倒的にシェイクがフロロラインに比べてやり辛さを感じるケースや風にラインが持っていかれてシェイクし辛いと感じる事が多々ありました。


 そこで、ライントラブルを防ぐと言う意味とシェイクをしやすくすると言う目的で試しにスパイラルガイドセッティングに変えてみたところドンピシャで使用感がハマって行き最終的にスパイラルガイドを搭載する事に決めました。

 

スパイラルにする事で、グッとシェイクする釣りが快適に。

 そういった一つ一つのトラブルと検証していくと、


○そこそこティップは張りがあるソリッドにすることでティップヘビーのバランスかつカバー回りでのティップが食い付きづらく使いやすく、ライントラブルも減る

○スパイラルガイドにする事で圧倒的にシェイクしやすく、ライントラブルも皆無に。


と言う結論に2020年〜2021年頃に検証が至り、2021年に製品化に向けて開発がスタートしたのがTSC67M–STです。


 M表記ですが、ベリー〜バットパワーはカバーで2キロクラスを想定して獲れるパワーがあるのでほぼMHクラスと思って頂いて結構です。


 もちろんPEラインでの使用でなくても、フロロラインでの使用も快適でシェイクメインでの「スト系」の釣りにも最高にマッチしてくれて、4−5インチのシャッドテールゲームや10グラム程度のスピナベ、ラバージグ、ヘビダン、フリーリグまでこなしてくれるユーティリティープレイヤーでもあります。


 話は少し脱線しますが、そもそもパワーフィネスで良いんじゃない?と言う意見も多く寄せられるのも事実です。リザーバーメインにカバーを撃つのと、霞、利根川や新利根でカバーを撃つのにも大きな違いがあると思っていてマッディシャローは圧倒的に撃つべきスポットが多い事が上げられます。

・アシ

・ウッドカバー

・水ひまわり

・ブッシュ

等上げ出したら止まらないくらい様々なカバーが水中に存在しているのですが、「撃つべきキャスト数」がマッディシャローのフィールドは多いです。そこでベイトタックルの方が手返しや近距離の精度が高いと言うのがメリットの1つ目。


 メリットの2つ目は、水深30センチ–50センチといった浅いレンジでのルアーのレンジコントロールのしやすさに有ります。スピニングでのパワーフィネスの際に、ルアーのレンジを水中で落としていく際にどうしてもラインがフリーになり一気にルアーが落ちていくという事もありますがベイトタックルだとクラッチを切ってスプールを抑えながら落としていけば容易くレンジコントロールが出来ます。


 ベイトタックルのPEラインセッティングでカバーを撃つ事のメリットはそういった細かい部分ですが、そういったところに非常にメリットを感じました。

 

房総リザーバーでは、フリーリグ、ラバージグ、ヘビダン、シャッドテールなどで活躍。

 話は開発だったり、ロッドの話に戻り

 

 最後に開発裏話としては、実は同時進行で

1 PEカバータックル

2 フロロラインでのシェイキング、スト系タックル

 と実は、2本同時進行で開発が進んでいました。今考えると、パンチの効きすぎてる機種に販売するとなるとゾッとしますがwww

 

 しかし、途中で①の完成度が高すぎて、フロロラインで使用してもフィーリングも良いという事で②の開発を途中で辞めて①67M–STへのフロロの糸抜け等も修正しながら開発に集中したと言う出来事がありました。それくらい、「ビッ」とこさせるものを感じさせてくれるロッドに仕上がったと思います。


 そんな異端児的な67M–STですが、是非機会があったら触ってチェックして見て下さい!


○TSC67M–ST解説動画


○STAUTシリーズ5機種紹介動画


○TEX HP TSC67M–ST
解説ページ


STAUT TSC67M-ST


ベイトフィネスPE、シェイキングコンセプト


◎全長2.01m

標準自重 100g

パワー ミディアム

グリップ長 225mm

継数 1本

適合ルアー 3-14g

適合ライン8-16lb PE1-1.5号

メーカー希望小売価格 税抜¥45,000(税込¥49,500)

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STAUT TSS64L-ST解説

2022-12-22 21:10:50

STAUTシリーズ紹介ブログ。スピニングモデル2機種目は、「TSS64L-ST」です。

「64Lありきたりな番手だなー」っと思われる方が多いかと思いますが、近年使用頻度が増えたPEラインを使用したライトリグを強く意識したロングソリッドティップを採用し、他社さんのLクラスのティップよりもラインに伸びの無いPEラインでのシェイキング等もし易い様に(PEラインがラインに伸びがない為、ルアーがフロロラインよりも過度に動きやすいのでクッション性という意味でのソフトティップ)少しソフトティップ寄りのセッティングのLクラス ロッドです。

 用途としてはPEラインやフロロでのライトリグ全般(4−5インチクラスネコリグ、サカマタ5インチ等のジグヘッド、ライトキャロ)、表層系ルアー、シャッド、ミノー、スモールマウスゲームでの5グラム巻きキャロ、メタルバイブ、オカッパリとTEXのSTAUTシリーズの中での比較的バーサタイルにも使用できる番手です。


 ソフトティップでバットパワーはLっという感じなので、房総リザーバーではオダ軽いカバー周りやサイトはTSS62UL +–ST。濃いめの立木のゾーンや崩落周りは1番手ロッドを強くして64Lでやるっという感じで房総リザーバーでは使い分けています。


 桧原湖では、巻きキャロ1本、イガジグで1本、表層で1本といった感じでデッキに3本並ぶ事もある非常にスモールマウスゲームでは複数のパターンで活躍してくれるユーティリティープレイヤー。

2021年の桧原湖戦ではデッキに3本プロトの64Lが並んでました。

 

 PE全盛期ではありますが、オカッパリや琵琶湖へ行くと5〜6ポンドラインの使用、ラインの糸抜けも考慮して、STAUTスピニングシリーズでは唯一バッドガイドが25サイズ〜のKガイドベースのセッティング。

琵琶湖でも春先までは使用頻度高め。プリ〜ポストシーズンのウィードやミオ筋周りではネコリグで活躍。※プロトの為グリップ形状が異なります。

 

 もちろん霞水系でもネコリグやスモラバ、ネズミ等でも活躍。

 

ネズミやグラビンバズ等ではPE1号前後で直結で活躍します。


といった感じでフィールド問わず使い道のあるロッドなのでどのフィールドに行くにも必ず1、2本持っていくロッドの一つです。


簡単ではありますが、今日は64Lを解説してみました。動画やSNSでは語りきれない細かい部分の拘りや使い道なども紹介出来るので改めてブログでご紹介させて頂いた次第です。解説動画やスペックの詳細は下記リンクよりチェック頂ければ幸いです。


○TSS64L–ST解説動画


○STAUTシリーズ5機種紹介動画


○TEX HP TSS64L–ST解説ページ


STAUT TSS64L-STスペック詳細


◎全長1.93m

標準自重 86g

パワー ライト

テーパー レギュラーファースト

グリップ長 190mm

継数 1本

適合ルアー 3-10g

適合ライン3-6lb PE0.3-1号

メーカー希望小売価格 税抜¥49,000(税込¥53,900)

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STAUT TSS511XUL–STを解説!

2022-12-21 19:52:35

 個人ブログでは中々詳しくご紹介できていなかったTEX STAUTシリーズのロッド。


 初回にラインナップされている5機種は、動画やSNSではご紹介させて頂きましたがブログで本日から5機種連続で、開発秘話なんかも踏まえて今回はご紹介して行きたいと思います。


 まず1番手はTSS511 XUL–STから。(以下511)


 

 桧原湖、房総リザーバー、七色、富士五湖と至るフィールドでチェック。

 度々ブログやSNSでもスモールレイクやリザーバーでの釣行でご紹介させて頂いた511。


 恐らくロッドテストや湖上で使用した時間という意味で、初回モデルの中ではNO1.2くらい時間の掛かった&量産GO発注のラストまで頭を悩ませたナンバーのロッドです。それくらい、完成度の高いラスト2択くらいまで最終サンプルは2択のどちらかを製品版にするか悩みました。


 大々的な511のコンセプトとしては、


○スモールマウスやリザーバーでの1.3〜2.7グラム程度までのダウンショットやジグヘッド、 3インチ前後のネコリグ

 具体的には、サンスンや1−2インチクラスのダウンショットやマイクロクローラー4、ライン3等3ー4インチクラスのジグヘッドやスワンプミニサイズのネコリグ等。

○リザーバー等でPE0.2〜0.4号前後を使用したライトリグやサイト用

 リザーバーでは、スワンプミニ、サイコロラバーサイズのサイトフィッシングや立木周りの3インチ前後のライトリグやライク2.5インチサイズのノーシンカー等


主なコンセプトとしては、上記の様なパターンで使いたいなと構想がありスタート。


 2021年はコロナでトーナメントも開催されない中、夏前〜秋まで桧原湖に篭ってひたすらガイドとテストブランクのセッティング出しをしながら、毎日民宿に帰ってはセッティングを変えて翌日も湖上でテストする毎日が続いていました。


 途中、コロナの影響で全くサンプルが届かなかったり、使用するガイドの種類によっては納期未定等、度々起こる納期の読めなくなったりする問題に頭を悩ませながら自分の中で「ラスト2パターン」のどちらかが製品化という所まで2022年春に辿り着きます。


 ラスト2パターンというのが

 ○前者はマイルドなテーパーでバットまでしっかり曲がるものの、桧原湖で使用するには最高なのですが七色や房総リザーバーで使用して、ビッグバスをファイトするとパワー不足を感じるブランク。

 ○後者は、ファストテーパーながらベリー〜バットはULクラスに近いパワー感でPEでの使用感も立木周りや遠浅のリザーバーの上流域で使用してもそれなりに無理の効くセッティングのブランク。


 前者をスモールマウスやマイクロベイトスペシャルとして出す事ももちろん考えましたが、自分自身が全国各地で使用するXULとしては後者のブランクの方がいい選択だと感じ後者のブランクをベースにガイドセッティングを完成させて販売、リリースする事に。

 

今年のTOP50の桧原湖戦には、セッティングも完璧に出て夏から完成品版のサンプルで釣り込めていたので完成されたタックルセッティングで戦えました。

 とはいえ、前者のブランクもテストやトーナメント含めると桧原湖で数百匹レベルで釣ったのですが、かなり使用感は良く更にショートレングスにしてスモールスペシャルとしてデビューする日ももしかしたら来るかもしれません。


 テスト中は悩みに悩んだ511ですが、やれるべきテストはやりきってのリリースとなるのでスモールマウスレイクやリザーバーでのディープフィッシング、PEでのサイトやライトリグには自信を持ってオススメ出来るナンバーとなっていますのでよろしくお願い致します。スペック詳細や関連動画は下記リンクよりご覧下さい。


○TSS511XUL-ST解説動画


○テーパー感やパワー感の分かるインスタグラムでのファイトシーン動画


○STAUTシリーズ全機種解説動画


○TEX HP TSS511XUL–ST解説ページ 


◎全長1.80m

標準自重 84g

パワー エクストラウルトラライト

グリップ長 190mm

継数 1本

適合ルアー 1-5g

適合ライン2-4lb PE0.2-0.6号

メーカー希望小売価格 税抜¥48,000(税込¥52,800)

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