早野剛史 オフィシャルブログ

パワーフィネスで撃つか?ベイトフィネスPEで撃つか? 

2023-09-07 07:40:49

 今回はここ数年、霞、利根川水系、新利根川等のマッディ–シャローフィールドや房総リザーバーで提案させて頂いて来たPEラインを使ったベイトタックルでのセッティングでのお問い合わせがSNSや房総や相模湖等のレンタルレイクに通っているアングラーの方から増えて来たので、一つの回答ブログとして今このブログを書いています。

2年程の開発期間を経て今年 TEXよりリリースされたPEベイトフィネスコンセプトのTSC67M–ST。

 まずは、ここ10年弱で全国的にもボートアングラーにも、オカッパリアングラーの方にも定着してきたパワーフィネスというメソッドがある中、何故ベイトタックルでPEラインを扱い出したのか?

 

 ベイト、スピニングそれぞれのメリット、デメリットからご紹介していきたいと思います。

 

 ◎スピニングセッティングでのパワーフィネスからメリット、デメリットをご紹介。

 

  スピニングタックルでのパワーフィネスですが、メリットとしてはやはりライントラブルの無さと距離(ディスタンス)を取ってアプローチを取れることが1番のメリットと感じています。

 

 具体的には、リザーバーでもクリアなフィールドや満水状態でのスキッピングを必要とする様なフィールドではスピニングセッティングでのパワーフィネスを多用します。

 

 デメリットとしては、習得すればこなす事が出来るんですが全てのアングラーの方が習得する事の難易度が非常に高いのが

 ・ガチガチのロッドでのスピニングでのピッチングやキャスティング

 ・カバーに吊るした状態での、シェイクしながらテンションを掛けながらのフォール。

 

 主に、上記2つに悩んでいるとメッセージや問い合わせを頂く事が非常に多いです。

 

 ◎ベイトセッティングでのメリット、デメリットは?

 「ベイトフィネスPE」としてPEタックルセッティングを霞水系や房総リザーバーを中心に提案させて頂いて来ましたが、もちろんメリットだけでは無いです。多くのデメリットもある事も知って頂きたいのでベイトセッティングのメリット、デメリットをご紹介します。

長門、将監、新利根川、霞水系、減水した房総リザーバーではパワーフィネスを使わなくなってしまったここ数年。

 まずはメリットから・・・

 何と言っても、ベイトタックルでの『キャスト精度、キャスト数』

 これに以外にもメリットが有りますが、これが近、中距離のベイトフィネスPEゲームで最も感じるメリットです。

 

春先でもこの状態のナガエツルノゲイトウ。ハイシーズンは、マットゲームレベルの植物カバーです。

 近年 霞水系、利根川水系では、水ひまわりやナガエツルノゲイトウといった植物の増加により、今までは「ココぞ」といった1級カバーにスピニングのパワーフィネスで撃って行くスタイルでも通用していたのが、冬春以降の季節に前記した植物が増えてくる為、霞水系、利根川、長門川や将監川、新利根川のカバーゲームでは、「撃つカバー」のキャスト数が増えた事という単純な理由と、フロロセッティングでのベイトフィネスタックルのベースとなる12ポンドや14ポンドという太さでは時折ラインブレイクしてしまうウッドカバー系のカバーへの対策としてPEラインの活用がメリットに感じた事が、このセッティングの始まりです。

 

 そして、PEベイトフィネスとは呼んでいるもののロッド自体はLやMLクラスでは無く、最低でもMHクラスのバットパワーのロッドでの使用をイメージしています。要は、パワーフィネスくらい強いロッドでベイトでやっている感じのイメージ。

 

 もちろんデメリットもあり、デメリットとしては、

 

 ・ロングディスタンス、ロングキャストには向かない。

 ・ライントラブルが起きえる事。

 ・ガイドセッティングによっては、ガイドにラインが干渉する可能性がある事。

 

 以上の様な、デメリットが存在します。オカッパリでロングキャストする様なフィールドではスピンニングでのパワーフィネス一択ですが、近中距離で細かいキャストを繰り返す様なフィールドでようやくベイトセッティングでのメリットが活きてきます。関東近郊フィールドだと、霞水系、利根川水系、印旛沼水系、房総リザーバー辺りが該当します。

夏も釣れるんですが、秋が1番のハイシーズンです。

 よく質問を受けるライントラブルについては、懸念される方が多いですが使用の9割以上がピッチングでの近距離での使用なのでライントラブル自体がストレスに感じた事は私はありません。

 

 最もPEラインシステムのカバー撃ちでストレスに感じるのが、ガイドへのPEラインの干渉です。笑

 このストレスが専用ロッドを作ろうと思った1番のストレスでした。特に、柔らかめのソリッド搭載の MーM Hクラスの通常のガイドセッティングのロッドはめちゃくちゃ糸絡みが起きやすく、糸絡みに気づかずフッキングすると1発でティップが折れるという難題がやり始めた当初はありました。

 

 それで、ガチカバーでも2キロクラスを抜けるPEベイトフィネスロッドがあったら面白いんじゃないの?という事で生まれたのがTEX の「TSC67M–ST」です。M表記ながら、バット、ベリーセクションはMHクラスに硬いレギュラーファーストテーパーのカバーロッドです。

 

 1番の特長がガイドセッティング。スパイラルガイドセッティング(左回り)にする事により、キャスト時やシェイクする際にティップを中上段に構える事が多い為ティップセクションのガイドへの糸絡みが起きやすいのですがスパイラルガイドにする事でそのストレスは解消。100%とまでは言いませんが、99%糸絡みが起きづらくストレスの無いカバーPEゲームが出来るようになりました。

 組み合わせるラインは、ドラグフルロックで使用する事や比較的ラフに扱う事もあり以前から使用している海用のキャスティングライン「キャストアウェイ」の1.5号〜2号のセッティングにここ数年は落ち着いています。比重は比重1.48のオールマイトより低い1.04というサンラインの高比重コンポジットPEラインです。芯材を使わないので比較的ラフに扱っても、強度低下が起きづらい個人的にガチカバー向けな高比重PEラインです。細かい理由は動画で喋る予定ですので、興味がある方はチェックしてみてください。

 

 リールに関しては、巻くラインがPEライン→スプールが軽くなる=メチャクチャ高級ベイトフィネスリールじゃなくても良いかつ、投げるルアーも

・スモラバ 3.5ー5グラム +イモ系トレーラー、小型ワーム

・1.8ー2.6グラム ネコリグ

 

等、比較的重量が5グラム前後になるルアーのセッティングが多い為、私はシマノのSLX BFS  XGをメインに使用しています。

60クラスのタイマン引っ張り合い勝負の可能性がある季節やシーズンの房総リザーバーでは、メタニウムMGL シャローエディションにPEラインセッティングをドラグ力の兼ね合いで使用しています。

 

 また、M〜MHクラスに組み合わせるリールなのでちょっと重いSLXくらいの方が、タックル的にもバランスが良かったりもしますので皆さんの使っているロッドに合わせてベストなリールでやって見てください。 

様々な号数を使ってみましたが、今は25ポンドベースで落ち着いています。

 と少し長くなってしまいましたが、自分で発信しておいて、徐々にベイトでのPEシステムが普及してくる反面、中々参考になる様なコンテンツ、ブログ、動画が無かったのでこの場で解説してみました。

 

 分からない事があれば、SNS等のコメントで質問して見て下さい♪

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